電子状態スペクトロスコピー研究チーム

主宰者

主宰者名 石坂 香子 Kyoko Ishizaka
学位 博士(工学)
役職 チームリーダー
略歴
2004東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 博士課程修了
2004東京大学物性研究所 助手
2010東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 准教授
2014東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター 准教授 (現職)
2016理化学研究所 創発物性科学研究センター 電子状態スペクトロスコピー研究チーム チームリーダー (現職)

研究室概要

当チームでは、多様な量子物性や機能を示す物質における電子状態の解明を目指した実験を行っている。電子のエネルギー、運動量、スピンを分解して測定することができる数少ない手法であるスピン角度分解光電子分光を駆使することにより、超伝導体や熱電材料をはじめとする新物質の理解や強相関電子系における多体効果、トポロジカルな量子状態の解明などを推進する。また、パルスレーザーを用いた超高速電子顕微鏡による時空間の情報を取り入れた非平衡状態の計測など、磁気・格子・電荷テキスチャーを持つ強相関物質やナノ物質、デバイスなどを対象とした新しい計測手法の開発にも取り組む。

研究分野

物理学、材料科学

キーワード

光電子分光
超高速電子顕微鏡
強相関電子系
超伝導
スピン軌道相互作用

研究紹介

超伝導体の表面におけるトポロジカルな電子状態の観測

近年、表面に特殊な電子構造(トポロジカル表面状態)をもつトポロジカル物質が注目を集めている。トポロジカル表面状態においては、質量ゼロのディラック電子が出現するとともにその電子スピンの向きが電子の運動量に垂直な方向に分極しており、バルク(固体内部)とは全く異なる電気的磁気的機能の創出が期待されている。このため、絶縁体、金属、超伝導をはじめとする多様な性質を持つトポロジカル新物質の探索が精力的に行われている。我々はスピン分解・角度分解光電子分光法により、大きなスピン軌道相互作用を持つ超伝導体PdBi2の固体内部と表面における電子バンド構造とスピン分極をそれぞれ詳細に観測することに成功した。この超伝導体の表面において、トポロジカル絶縁体とよく類似したスピン分極を持つ表面バンドが実現することを実験的に明らかにするとともに、第一原理計算で波動関数を解析することによりこのバンドがトポロジカル表面状態であることを証明した。今後は超伝導凝縮状態における表面状態の観測を行うとともに、さらなる新物質の探索を目指す。

スピン分解角度分解光電子分光により得られたバンド構造(左、中)およびスピン分極(右)

メンバー一覧

石坂 香子 Kyoko Ishizaka

チームリーダー kyoko.ishizaka[at]riken.jp R

下志万 貴博 Takahiro Shimojima

研究員

お問い合わせ

〒351-0198

埼玉県和光市広沢2-1

E-mail:
kyoko.ishizaka[at]riken.jp

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